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伝統工芸(でんとうこうげい)

大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)

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    浪江町(なみえまち)
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    伝統工芸(でんとうこうげい)

紹介説明(しょうかいせつめい)

浪江町大堀地区(おおぼりちく)には、国の伝統的工芸品(でんとうてきこうげいひん)に指定されている大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)という陶器(とうき)の産地があります。
 これを広めたのが、大堀村(おおぼりむら)【現在の浪江町大堀】に住む中村藩(なかむらはん)の在郷給人(ざいごうきゅうにん)【農村で領地(りょうち)と屋敷(やしき)をあたえられた藩士(はんし)】であった半谷休閑(はんがいきゅうかん)です。17世紀の末ごろ、休閑の使用人である左馬(さま)という人が中村【現在の相馬市中村】に行き、陶器のつくり方を学んで帰りました。左馬は、さっそく井手村(いでむら)【現在の浪江町井手】の美森(うつくしもり)というところに陶器の原料となるねん土である陶土(とうど)を発見し、小さなかまを設(もう)けて陶器をつくることに成こうしました。主人である休閑は、この技術(ぎじゅつ)を教わり、村人に伝えました。
 こうして、大堀村やそのまわりの村に、陶器をつくる家が次々とできました。中村藩が守ってきたこともあり、江戸時代の末期には、100数戸(こ)もの家が陶器をつくるようになりました。陶器を売る地いきも、北海道から関東まで広がり、ひじょうに大きな陶器の生産地となりました。
 明治時代以降は、他の産地との競争(きょうそう)や戦争(せんそう)による打撃(だげき)など、大変な時もありました。しかし現在、24軒(けん)のつくり手が300年の伝統(でんとう)を守りながら、未来に向けて新しい陶器の改良(かいりょう)に努力しています。
 大堀相馬焼の特色としては、まず「青ひび」があげられます。青ひびは、この焼き物に使う釉薬(ゆうやく)【うわぐすり】の名前で、焼いた後に温度が下がるとき細かなひびが入るために、こうよばれています。二つ目の特色は、「走り駒(ごま)」です。焼き物に、走る駒(こま)【馬】のすがたが筆でえがかれています。三つ目の特色は、「二重焼(ふたえやき)」です。焼き物のつくりが二重(ふたえ)になっているという、他では見られない特色で、湯のみなどではお湯が冷めにくく、熱いお湯を入れても持った時に熱さを感じません。近年では、これらの伝統にとらわれない作品も数多くつくられるようになりました。

資料・他(しりょう・ほか)

『大堀相馬焼の歴史上・下』 山田秀安

詳しく調べるために(くわしくしらべるために)

<詳しい情報の入手先>
・陶芸の杜おおぼり(休止中) 電話:0240-35-4917
・浪江町役場 産業振興課 電話:0240-34-0247
<現地までの交通案内>
陶芸の杜おおぼり(休止中)
・JR常磐線「浪江駅」より車で10分(西に4キロ)

その他(そのほか)

  • 国指定伝統的工芸品

関連ホームページ(かんれんホームページ)

大堀相馬焼

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